繊細さばいばる

繊細で臆病で格好悪くても、現代社会を生きていく。

有名作家だらけ!ベネッセハウスミュージアムでお気入りの作品を見て。

現代アートの聖地と呼ばれる瀬戸内海に浮かぶ直島へ行って来ました。

 

ベネッセハウスミュージアム

1992年にオープンした建築家安藤忠雄さん設計の施設で、ホテルと美術館が一体化しています。
ただ、鑑賞料1000円程(2016年時点)で宿泊しない人も作品を見ることができます。
 
周辺はあの有名な草間彌生さんの黄色カボチャなど、多数のアートスポットと施設が密集しています。できれば最低1日くらいはかけてゆっくり回りたいエリアかなと。
 
簡単に行ってしまえば、ベネッセハウスミュージアムの魅力は現代アートの入門書などに載っているような有名作家達の作品が、空間に凝縮されて展示してあることです。だから、すごく濃いのです。
 
 

瀬戸内国際芸術祭2016公式ガイドブック

リチャード・ロング「瀬戸内海の流木の円」「瀬戸内海のエイヴォン川の泥の環」

 
作家が直島を歩いて集めてきた流木が、円形に並べられています。一つ一つ形も色も微妙に違う流木、大きな円に並べられただけで、存在感を強く感じます。よく見ると木に蜘蛛の巣がついていて、やっぱり海で本当に拾ってきたんだなと妙に親近感が湧きました。昔、キャンバスを倉庫で保管してたら蜘蛛の巣だらけになっていたことを思い出します。あと、関西にある僕の家から自転車で30分もあれば海なので、流木には馴染みもあってこの作品はお気に入りです。
 

円の意味な何なのか...

 記憶を呼び起こす、みたいなのがきっと現代アートの作品にはとても重要な要素なのかな、と思います。円でなくて、例えば動物の「サイ」の形に並んでいたら、全く違う作品になっていただろうと。
 
サイでなくて、色んな意味を含んだ幾何学の円、永遠を暗示しているかのような円、そういう感じの「もしかしてこれってああいう意味なんじゃないか」という状態。現代アートって、鑑賞する側は自由にあれこれ考えていいのかもしれない。個人が自由に発想し、連想し、考える余地があるのが現代アートの面白さなのかもしれません。

 円を見てまず思い出すのは吉原治良さんの作品。この作品は泥が飛び散っていましたが、見た瞬間に、男臭い力強さを感じました。ドーナツみたいな円に、生き物のように泥が飛び交う。とにかくパワーがあって印象に残っています。

めくるめく現代アート イラストで楽しむ世界の作家とキーワード

めくるめく現代アート イラストで楽しむ世界の作家とキーワード

 

 

 

 柳幸典 「ザ・ワールド・フラッグ・アント・ファーム」 

国旗に見立てて着色した砂がアクリル板の中にあって、そこにアリを入れて、巣を作ってもらって、作品にしてしまうという発想。この発想、僕が以前応募しようとして断念したアイデアに近い。生き物との関係性を問いかける、考えさせるような作品。やっぱりやろうと思ったら、できるのもなのかもしれません。頑張ろう。

 

広島アートプロジェクト2008 汽水域

広島アートプロジェクト2008 汽水域

  • 作者: 柳幸典,加治屋健司,岡本芳枝,今井みはる,古堅太郎,ほか,鹿田義彦,池田剛介,中井悠
  • 出版社/メーカー: 広島アートプロジェクト実行委員会
  • 発売日: 2009/07/31
  • メディア: 単行本
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フランク・ステラ「シャーク・マサカ」

 「どっかで見た事ある。この模様、どっかで見た。すごく気になる。」何年も前に一度だけ図書館で借りたフランクステラの画集の記憶が蘇り、ワクワクしました。作品はどことなく楽器っぽくて、ギターがネジ曲がったような形で、音が聞こえてきそうでした。バスキアの作品を初めて見ました。これは、もうセンスだろうなという感じで。何でしょうか。
 

大竹伸朗 「東京-プエルトリコ

 直島には大竹さんの作品がたくさんあります。ベネッセハウスの作品は、木枠部分に新聞をコラージュしていました。ラベルを見ない状態で、遠目でこれ誰が書いたんだろう、枠がめちゃくちゃかっこいい。こう言う枠を自分の作品にもつけたい、と。ラベルを見て「大竹伸朗」。やっぱりか。
 
絵自体もテープをびっしり貼り付けされていて、そこの夜景が表現されている。僕が初めて知った芸術家は多分小学校の頃にテレビで見た岡本太郎だったと思います。テレビで見た太陽の塔、それが僕がアートに触れた最初の記憶。大竹伸朗横尾忠則も同じような衝撃とみなぎる力を感じます。
 
余談になりますが、ふと街を歩いていて思ったのは、ただ使われていないボロ屋敷の門が錆びている状態と、現代アートの作品として門が錆びている状態、どちらも表面的にはほとんど同じだけど、
やっぱり見ていると大きな違いを感じる。作者のいろんなこだわりが詰まっているから、錆が美しく見えてくる。錆としての、クオリティの高さを感じる。
 
だから僕自身が作品を作る時には、そういうクオリティを感じさせるものにしたい、そう感じました。
 
大竹伸朗 全景 1955-2006

大竹伸朗 全景 1955-2006

 

 

まとめ 

 
直島の美術館鑑賞料は全体に貧乏人にはちょっと高いような気がしたのですが、ベネッセハウスに関しては1000円ってかなり安い気がします。地中美術館はモネの作品などを、広い空間を活かした展示になっていますが、作品数は絞られていて、建築をじっくり味わえる空間なのかもしれません。一方で、ベネッセハウスミュージアムは、現代アート好きなら誰でも知っている作家の作品を一箇所でたくさん見ることができます。
 
とにかく行ってよかった、本当にそう思える美術館でした。
以上です。by ミケ男

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アート:“芸術”が終わった後の“アート” (カルチャー・スタディーズ)
 

  

現代アート事典 モダンからコンテンポラリーまで……世界と日本の現代美術用語集

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